海外に住む人なら理解してもらえるだろう、手に入る日本語の本はとにかく何でも読んでみる、という経験。自分の好みとは関係なく読み散らした本について書き散らす備忘録的ブログ。パリ在住なのでフランス語の本も多数。
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乃南 アサ 「涙」
評価:
乃南 アサ
新潮社
¥ 620
(2003-01)

評価:
乃南 アサ
新潮社
¥ 700
(2003-01)

 日本から帰ってくる飛行機のなかと上海でのトランジット待ちのときに読んだ。
いつもはどんなにここへの記録が遅くなっても読んだ順番を守ってるけど、もう書いてしまう。

日本の実家の本棚に、お父さんが好きなのか乃南アサの本が増えていたので、日本滞在中も読んだしパリにも数冊持って来た。以前に読んだ「凍える牙」の音道さんがでてくるシリーズは抜きで。なんか音道さん疲れるんやもん、読んでて。

いくら時間がありあまってる飛行機の中とトランジット待ちのときとは言え、ノリノリで最初から最後まで読んだので、これはすごく面白かったと思う。
最後のおすぎやったかピーコやったかの解説でかなりずっこけたのと、本題の部分を読んでるときにずっと「これは最後どうやってイントロのところにつなげるんやろうか?」と話の内容プラス、そんなとこも私にとっては全く予測不可能で非常に見所だったんやけど、結局必要なつながりは一切なかったので、一人で踊らされた感が少し残る。っていうか読み終わったあと、「あのイントロいらんやん!ページ稼ぎかい!」と腹立たしくつっこんでしまった。

何が最も面白かったかというと、婚約者が犯罪に巻き込まれ失踪、そんな彼を見つけ出そうと必死になりながら大人の女性へと成長していくヒロイン、という内容もさることながら、2年ほどの期間の間に高度成長期の日本が遂げた「発展」と日常生活の変化、どんどん近代化が進んで行くなかでもすぐには変わらない思想なんかが、登場人物の言動や行動範囲の拡大、日々のニュースなんかに盛り込まれていていたところ。「これぜんぶで2年くらいか!」と驚くけれども、よく考えたらその「発展」のスピードというのはどんどん加速していってる。いまではiPhoneがでたかと思いきや、すぐに新世代のiPhoneが出て、それが「新しい」のかもわからないし、「新しい」って何?「最新」って何?って思いながら、そういうのからできるだけ遠ざかるように気をつけながら、原始人のような暮らしをしている私には登場人物たちの「発展」に対する新鮮な驚きに共感が持てた。我が家に始めてパソコンが来た日を思い出した。

内容自体も面白いけど、「このヒロイン、婚約者が逃げてくれて結局「良かった」んちゃうかな。」と思ってしまう自分は、30歳すぎ。この本の感じ方に、そんな我が年齢を実感いたしました。




| 13:56 | 日本 | comments(1) | trackbacks(0) |
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はい、これ予約!
| Kaya | 2010/07/25 20:08 |









 
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