海外に住む人なら理解してもらえるだろう、手に入る日本語の本はとにかく何でも読んでみる、という経験。自分の好みとは関係なく読み散らした本について書き散らす備忘録的ブログ。パリ在住なのでフランス語の本も多数。
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東野圭吾 「悪意」
評価:
東野 圭吾
講談社
¥ 660
(2001-01)

 週末を利用して、ロンドンに3日間行っていた。私にとって旅行に行く楽しみと言えば、移動時間や待ち時間にがっつり本が読めることもかなりの比重を持つので、いつも滞在期間からは少し多過ぎるくらいの本を持って行く。
ということで、3冊ほど読んだ本のうちの一冊が東野圭吾の「悪意」。

これも推理小説というカテゴリに入るのかもしれないけれど、どちらかというと事件をめぐる人間ドラマに焦点があてられる。
この本が面白い点は、犯人(最初から彼が犯人とは読者にはわかっていない)と殺人の真の動機を探らずにはいられない刑事が書く、事件にまつわる回想文、そして犯人をとりまく人間たちの取調中のセリフから成るところだと思う。
刑事が書く文章は、事件に関する自問自答も含めて、「ふむふむ」となんの疑問もなく読めるけれど、主人公が実際にこの事件の犯人だと読者にわかったところから、彼の書く回想文が本当のことを言っているのかどうか、と疑って読むところに、この小説の作りの巧妙さがあらわれてくる。

どの作家でもそうなのかはわからないけれど、私は推理小説というものは、殺人や推理というものよりも、小説に出てくる登場人物たちの弱さや優しさや誠実さや曖昧さが描かれているのが醍醐味だと思う。

そういう意味で、この小説は面白かった。殺されてしまった小説家が本当はめちゃくちゃ強くていい人だったという展開には少し辟易したけれど。


| 15:04 | 日本 | comments(5) | trackbacks(1) |
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はじめまして。

これ僕も好きです。
犯人が自分の行動を小説仕立てで告白するという部分は無理やりだなとは思いましたが。

「噂」もいいですよね。大好きです。
| 連環馬 | 2009/04/15 10:00 |
連環馬さん、はじめまして。
このブログ初のコメントですよ!どうもありがとうございます。
私には刑事の知り合いもいませんし、事件に直接関わったことがないので、取り調べや刑事と犯人の関係など、ドラマや小説の世界と同じなのかはわかりません。でも犯人ってよくなんか文章書いてません?反省文みたいなやつ。あれは遺族への謝罪文とかでしたっけ?
「噂」いいですよねー。同じ作家の他の本が読んでみたいです。
これからもよろしくお願いします。
| kana Sunayama | 2009/04/15 17:48 |
さらっとネタバレしてるやん!
東野圭吾は「魔球」を読んだことがあります。
kanaの感想から想像するに、似たような展開の話なのかなあ。
この人、いまだにヒガシノかアズマノかどっちかわかりません。

伊坂幸太郎も最近流行ってる気がするけど読んだことある?
| ET | 2009/04/20 15:48 |
ETちゃん、あれ?ネタバレしてた?まあそんなことを気にしてたら何も書けへんしなー。でも多分背表紙にもこれくらいのこと書いてあると思うで。
「魔球」読んだことないわー。ま、どちらも東野圭吾的展開なんちゃうか。
ちなみにヒガシノなはず。私はここに書いた2冊を読むまでずーっとトウノやと思ってた!!っていうかそう信じて声にも発してた。でも誰にもつっこまれへんかったから、みんなもそのへんよくわかってないんちゃうか。

伊坂幸太郎は名前聞いたことあるけど、まだフランスでは出会えてない。といっても実は読んでて忘れてるだけかもしれんけどな。
| kana | 2009/04/20 21:07 |
先日は、ありがとうございました。
こちらにもトラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
| 藍色 | 2010/05/19 14:35 |









 
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