海外に住む人なら理解してもらえるだろう、手に入る日本語の本はとにかく何でも読んでみる、という経験。自分の好みとは関係なく読み散らした本について書き散らす備忘録的ブログ。パリ在住なのでフランス語の本も多数。
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Philip Roth 「Everyman/Un homme」
評価:
Philip Roth
Vintage
¥ 742
(2007-04-05)



日本ではどうなのか知らないが、フランスでは大人気のアメリカ人作家フィリップ ロスの2006年の作品。フランス語で読んだ。

タイトルのとおり、ある一人の男の人の話。この「ある一人の」の部分が重要で、まさにどこにでもいそうな男性の晩年の記録。とはいっても世の男性がみな、彼のように女好きで三度も結婚しているわけでもなく、広告マンとして一世を築きお金に困らない引退生活をしているわけでもないので、もしかしたら世の男性がこれを読んだら「えらい贅沢な悩みや。」と思うかもしれない。ものすごくはしょって言えば、彼は孤独なんです。そこがテーマです。老いと孤独。これはもしかしたら男性でも女性でもリンクするものなのかもしれないけれど、私はまだ「老い」を自らのこととして感じる年齢ではないので、ちょっとそのへんが「小説だから大げさ」なのか「これが現実」なのか、判断つきかねるのが現状。

私の配偶者が数年前に、読んでもいないのにこの本を叔父へクリスマスプレゼントとして贈っていたのを思い出して、図書館で借りてきた。前半を読んでいるときは「私は女性だしまだ三十代だから、ものすごく共感する!というわけではないけれど、きっと60代の叔父さんが読めば感じ入るところが強くあるんじゃないか、と思うから、もう何年も経ったけど、あなたはきっといいプレゼントをしたはずよ。」などと配偶者へ言っていたけれど、後半に入るとなんだか老いどころかもう死への秒読みみたいになってきて、「あー、これはどうなんだろ。叔父さんどう思ったんだろ。」と大した会話をしたことすらない義理の叔父さんがこの部分を読んだらこう思うかな、いや、ああ思うかな、などとそんなことばっかり気になっていた。まあ後半、後半と言っても、この本の最初のシーンは主人公の男性のお葬式から始まるんですけどね、、、。

とにかくやっぱりフィリップ ロスはおもしろいです。興味深いというおもしろいだけじゃなくて、読んでて「ははは」「ふふふ」と結構笑えるところが多いという面白みもある。

| 14:24 | アメリカ | comments(0) | trackbacks(0) |
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