海外に住む人なら理解してもらえるだろう、手に入る日本語の本はとにかく何でも読んでみる、という経験。自分の好みとは関係なく読み散らした本について書き散らす備忘録的ブログ。パリ在住なのでフランス語の本も多数。
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Albert Cohen 「O vous, freres humains」


私がここに備忘録として残す本は、最後まで読み切ったものばかりだ。これら以外に、少し読んで、もしくは大部分読んで、結局読み終わらせなかった本たちのことは書いていない。それらの本は、私が「これ以上この本を読む必要性も楽しさもない。」と判断した瞬間に、読むのを停止する。

このアルベール コーエンの「O vous, freres humains」は、何故最後まで読んだのかわからない。私が最も嫌いなタイプの本だった。

人生の終わりのほうを迎えた作家自身が、10歳の誕生日に受けた、ユダヤ人差別の出来事を語っている。

作家自身、いや、夢いっぱいの、フランスを尊敬し愛してやまない、かよわく美しく傷つきやすい10歳の少年が被害者であることを、最初から最後まで声高らかに詠い、被害者であることがまるで勝者であることかのように「私はあなたたちに教えてあげよう。」と、10歳のとき大道芸人に公衆の面前で言われたユダヤ人差別の体験を語る。

うざいったらない。ほんまうざい。

なにがうざいかっていうと、これを「かよわく汚れを知らないユダヤ人」と「心のない低俗なフランス人」という構図で進めているからだ。
なぜそこが「ユダヤ人」と「それ以外」でなければいけないのか。
差別ということをもっとユニバーサルに書いているのならまだましだけれど、ただの「僕こんなひどいことされたんですー。ちゃんとみんな反省して、謝りにきてよー。僕こんなに傷ついたんだからー。僕のほうが人間的に価値があるけどね。」という文章でしかない。

ユダヤ人はいつも迫害されている側ではぜんっっっぜんないから、その構図は成り立たない。それはどの民族に関しても言えること。

1976年に出版された小説だから、もちろん世界情勢は変化しているけれど、こういう局地的な考え方はどちらにしても嫌い。


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| 13:47 | フランス | comments(2) | trackbacks(0) |
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つーか、この人、自分の思いを短絡的な構成で、
うざーく書くのが作風なんちゃう?
私の持ってるAlbert CohenはLivre de ma mereという、
ひたすらボクのお母さんがいかに素敵で、素晴しいかを
延々に綴ったマザコン本。きもい〜と思いながら読んだけど、
実際、母やったら嬉しいもんなんかな〜。
興味あったら貸すけど、全くオススメしないわ。
| Kaya | 2009/07/04 23:04 |
Kayaさん、それって多分一番有名なやつちゃがったっけ?この人でアカデミーの一員やで。前にもアカデミーの作家の本を読んでおもしろくなさすぎて読むの何度もやめたんやけど、アカデミーってそういうつながりでなれるんやろか?やっぱりフランス人にいじめられたこと書いたからなれたんかな?
| kana | 2009/07/21 20:31 |









 
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