海外に住む人なら理解してもらえるだろう、手に入る日本語の本はとにかく何でも読んでみる、という経験。自分の好みとは関係なく読み散らした本について書き散らす備忘録的ブログ。パリ在住なのでフランス語の本も多数。
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鮎川哲也「死者を笞打て」
 友人に「かなちゃん、ミステリーとか読む?」と聞かれて「なんでも読む!」と答え、貸してもらったのがこちらの本。鮎川哲也の小説を読むのはこれが初めて。その友人にはこの本と合わせて3冊貸してもらったんだけど、待ち時間がやたら長い用事の多い時期だったので非常に助かった。

作家自身が主人公となって、彼を取り巻く推理小説界の人物や編集者なんかも偽名(多分)で登場するし、推理小説に詳しい人なら話の筋だけではなく、推理小説界の舞台裏というでもいうような部分も垣間みることができて、とても楽しめるんじゃないか、と思う。私はそう思うだけで、推理小説界に詳しくもないし1965年出版の小説ということで、私は生まれてもいなかったのでちんぷんかんぷんな部分もあったけれど、それぞれ人物描写は風刺的でとてもしっかりされているので、十分楽しめた。

そして最後の最後、犯人がわかるあたりは「いかにも60年代やな〜」という「ショッキング度」で時代を感じれます。

| 14:42 | 日本 | comments(0) | trackbacks(0) |
宮部みゆき 「日暮らし」
 何度も言うけど、やっぱり宮部みゆきの時代ものはおもしろいよね〜。
「ぼんくら」の続編。私は先にこの「日暮らし」を読んでから「ぼんくら」を読んでしまったけど。そのまた続編の「おまえさん」読みたい。
| 14:09 | 日本 | comments(0) | trackbacks(0) |
宮部みゆき 「ぼんくら」
 私、好きなんですよね〜、宮部みゆきの時代もの。文句無しにおもしろい!

| 14:04 | 日本 | comments(0) | trackbacks(0) |
Georges Simenon/ジョルジュ シムノン「le Chat/猫」
評価:
Georges Simenon
Presses de La Cite
---
(2007-06)

評価:
ジョルジュ・シムノン
東京創元社
¥ 693
(1985-01)

 またシムノン。これは推理小説でもミステリーでもないけど、なんだかこわい夫婦のお話。
猫好きな私は、もちろんこのタイトルに惹かれて読んだ。でも猫のことはキーワード的なものだけで、猫の話というわけではありません。

特におもしろかったかどうか、と問われるとそうでもなかったけど、なんか読み進んでしまう魅力がこの本にはあった。まだ数冊しか読んでいないけれど、シムノンの描く妻たちはいつもこわい。「fantômes du chapelier」でもこの本でもなんか空恐ろしい。私がいままで読んだシムノンは常に男性の視点から描かれているものだからかもしれないけど、「妻」というのがいつも得体の知れないもののように描かれている。メグレの奥さんは結構かわいらしい人という印象やけど、メグレ自身は、老夫婦特有の阿吽の呼吸でわかりあえてるけど、なんか本当は妻のこと読めてない気がする、というように思ってると感じたことがあった。

男の人にとって、専業主婦ってきっとものすごく得体の知れないつかみどころのない存在なんやろうなって思う。
| 13:50 | フランス | comments(0) | trackbacks(0) |
小川洋子「薬指の標本」
 日本を代表する小説家で、私が行く図書館でも何冊も何冊も訳本が置いてある小川洋子。

私にとっては「博士の愛した数式」のあとの小川洋子二冊目。普段本を全然読まないらしい友人が「これ読む?」と貸してくれた。「私の話みたいだよ。」と言ってたとも思う。だから最初からそういう目線で読んでみたけど、そうかな。

私は、世界中の多くの人間が「薬指の標本」の主人公のような、どんどんある場所に嵌め込まれていく感覚を持ちながら生きているんではないか、と思う。それは何か外的なものの見えない圧力に流されて、諦めを感じてその流れを受け入れていくのではなく、自ら結果を充分わかっているけれど、敢えてそこの場所に進んでいくような状態。そしてそこにほぼ喜びや充足といったような感情さえも持ちながら、能動的に進んでいく。

ぐんぐん読めてしまうので、半日ほどで読んだ。表題の「薬指の標本」の他に一編「六角形の部屋」。どちらもものすごく似てる話。自分の思い、というか自分自身をどこかに封じ込める話。

私は小川洋子の文章があまり好きではないみたい。きちんとわかりやすく、どういう空気感を流したいのか明確に示している文章だから、安心して読めるし、評価も☆3つから減らすことはできなかったけど、好みで言うなら、ぜんぜん好きじゃなーい。登場人物もたいてい「うっとうしいじゃまくさい女やな〜。」と思ってしまいがちやし。

でも人気があるのはすごく納得できます。
| 12:44 | 日本 | comments(0) | trackbacks(0) |