海外に住む人なら理解してもらえるだろう、手に入る日本語の本はとにかく何でも読んでみる、という経験。自分の好みとは関係なく読み散らした本について書き散らす備忘録的ブログ。パリ在住なのでフランス語の本も多数。
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小川洋子「薬指の標本」
 日本を代表する小説家で、私が行く図書館でも何冊も何冊も訳本が置いてある小川洋子。

私にとっては「博士の愛した数式」のあとの小川洋子二冊目。普段本を全然読まないらしい友人が「これ読む?」と貸してくれた。「私の話みたいだよ。」と言ってたとも思う。だから最初からそういう目線で読んでみたけど、そうかな。

私は、世界中の多くの人間が「薬指の標本」の主人公のような、どんどんある場所に嵌め込まれていく感覚を持ちながら生きているんではないか、と思う。それは何か外的なものの見えない圧力に流されて、諦めを感じてその流れを受け入れていくのではなく、自ら結果を充分わかっているけれど、敢えてそこの場所に進んでいくような状態。そしてそこにほぼ喜びや充足といったような感情さえも持ちながら、能動的に進んでいく。

ぐんぐん読めてしまうので、半日ほどで読んだ。表題の「薬指の標本」の他に一編「六角形の部屋」。どちらもものすごく似てる話。自分の思い、というか自分自身をどこかに封じ込める話。

私は小川洋子の文章があまり好きではないみたい。きちんとわかりやすく、どういう空気感を流したいのか明確に示している文章だから、安心して読めるし、評価も☆3つから減らすことはできなかったけど、好みで言うなら、ぜんぜん好きじゃなーい。登場人物もたいてい「うっとうしいじゃまくさい女やな〜。」と思ってしまいがちやし。

でも人気があるのはすごく納得できます。
| 12:44 | 日本 | comments(0) | trackbacks(0) |
垣根 涼介 「ワイルド ソウル」
 数ヶ月前に友人に薦められて貸してもらって読んだ。テンポというかリズムというかスピード感というか、が素晴らしくて、話の内容自体に現実味がないけれど、はまってしまって一気にどどどーーっと読んでしまう類いの小説。面白かった。
内容に現実味がないとか言うと怒られるな。戦後の日本政府のブラジル移民政策で、ブラジルの農耕不可能なアマゾンに送られた人々とその2世3世の努力と苦しみと闘いと復讐の物語でございます!!

実際、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会と三つも受賞したらしい。

そんな面白いこの小説だけど、ひとつどうしてもどうしても許せないのは、名前を忘れてしまったけど職業がジャーナリストかなんかで、話の核を成す男性三人のうちの一人に、身も心もメロメロになってしまってるくせにえらく勝ち気ぶる大変うっとうしい女性の存在。なぜかこの女性は、実は夢中になってしまってる男性に対して、「私のあそこの毛を剃った男」というわけのわからん理由設定を無理矢理して、なぜかいつまでもそのことを起点に根に持っているという、現実の女性にはあり得ない、男性作家だからこそ生み出すことのできる男のファンタジーの塊のようなキャラクターとなっていて、読んでいる最中も「あーうっとうしい。あーうっとうしい。」と女性読者なら常に思ってしまうであろう部分が残念。これがなかったらもっと小説に入り込めたのかもしれないと思うと本当にうっとうしい。でもいま思い返してみると、他の登場人物の性格や外見の設定も、なんだかわっかりやすい感じでまとまってたな、と思った。

そんなことを言っても、読み物として抜群におもしろいです。

| 12:11 | 日本 | comments(0) | trackbacks(0) |
東野圭吾 「白夜行」
評価:
東野 圭吾
集英社
¥ 1,050
(2002-05-17)

やっぱりすごいわー、東野圭吾。
この本はほんまにパーフェクトにおもしろい。
読了後も全てはなんだかやっぱり霧に包まれてる感じなのも、すごい。

東野圭吾のように大金持ちのスター作家の本だと、すぐに斜め目線で読んでしまうちょっと卑屈で素直になれないはずの私だけれど、これはほんまにおもしろかった。負けました。

多分二回目なはず、私がこれを読んだのは。
気づいたら誰かがウチに置いていってたので二回目っぽいなーと思って読んだ。
それでも本当におもしろかった。
まだの方達は是非読んでください。
| 13:43 | 日本 | comments(3) | trackbacks(0) |
乃南アサ 「結婚詐欺師」
 乃南アサの本はやっぱりおもしろいなー!と思った。
小説としての読ませる力というかテンポというかテクニックがすごいな!!と思った。
だってタイトルからして「結婚詐欺師」どーん!やもん。

それでも星3つなのは、ただそれだけ感が残るから。心をつかまれるようなこともなかった。読み物としておもしろかったけれど、詐欺師の男にも騙される女たちにも感情移入することなく終わった。
| 17:47 | 日本 | comments(0) | trackbacks(0) |
歌野 晶午 「葉桜の季節に君を想うということ」
 これは星4つ。
最初っからずっと、なんか時代錯誤な感じでなんかださいなーと思いながら読んでいたけど、最後の部分で、「あっそっかー。納得。ああ、それでそうやったんかー。」と思ったので、星4つ。その最後の部分を全く一ミリも気づかなかったから。
まあ、おもしろかった。


| 21:32 | 日本 | comments(0) | trackbacks(0) |